50分でわかる　じゃじゃ馬馴らし　-シェイクスピアシリーズ8-

「カタリーナや。このわがままなご婦人方に妻のお勤めの何たるか、ようく言って聞かせるがいい。」 「ようくお聞きなさい、わからずやの役立たずさん！ 女には、家来が主人にお役目を負うように、夫に果たすべきお務めがありましょう･･･。」 じゃじゃ馬カタリーナ。パデュアの金持ちの旦那バプティスタの総領娘は、手の付けられぬ暴れん坊、癇癪持ちのやかまし屋。誰もが「じゃじゃ馬カタリーナ」そう呼んで憚らない。もちろん、敢えて嫁にもらおうなどという物好きな殿方など滅多どころか、どこにもいなかった。そこへ現れたのが、ペトルーキオという名の青年。パデュアへ嫁探しに来たこの男は、これらカタリーナの数々の癇癪の噂を聞くもまるで動じず、娘の金持ちで見目麗しいことを知るや、この悪名高きじゃじゃ馬を娶り、しおらしく聞き分けの良い妻に飼い馴らしてやろう、そう心に決める。